前髪とトップに程よくボリュームを出し、すっきりまとめたシニョンスタイル。まとめる前にヘアクリームなどを髪全体になじませて髪の乾燥や後れ毛対策を行い、櫛でとかして髪の流れをキレイに整えてからまとめることが、長時間スタイルキープの秘訣です。
トップに適度なボリュームのある、きれいなシルエットのまとめ髪をつくる最初のポイントは、美しいポニーテールを作ること。髪の毛を2回に分けて束ねるのがコツです。まず耳から上半分の髪だけをすくい取り、ハーフアップにします。この時、まとめる髪束を画像の矢印のように後頭部から前方に押し上げてからゴムで結ぶと、簡単にトップにボリュームを出すことができます。ハーフアップの束をしっかり固定したら、その束に残り下半分の髪をすくって1本にまとめて、もう一度ゴムで結べば、美しいポニーテールが完成!
次はポニーテールの尾の部分をきれいにまとめていきます。編み目が細かくて目立たないマイクロネットを使えば、なめらかな髪の流れを出せるだけでなく、後れ毛による髪の乱れも防げます。ネットは、お団子を作ったあとではなく、作る前に使うのがポイント。ポニーテールの尾の部分全体をネットで包みこんでから、結び目のまわりにうずまきを描くようにくるくると巻きつけてお団子をつくり、最後にUピンで留めます。お団子の位置が低いと老けた印象になってしまうので、低くなりすぎないように心がけています。
フライト前に髪型を完璧にセットしても、長時間のフライトではやはり乱れてしまうもの。そのため、ポケットサイズの手鏡を制服のポケットに入れておき、作業の合間にトイレの鏡などと合わせ鏡にして横髪や後ろ髪が乱れていないかをこまめにチェックしてお直ししています。とくに、ワンタッチタイプのヘアワックスは、手を汚すことなくどこでも気軽にさっと後れ毛を整えることができるのでCAの間でも人気があります。スプレーやワックスを何度も重ねると白くなる場合があるので、乾くまでなるべく触れないようにすることが、きれいにお直しするポイントです。
スタイリング剤は、シチュエーションやそのときの髪の状態に合わせて5種類くらいを使い分けています。とくに、比較的湿度の低い機内にいる時間が長いので、髪をしっかり保湿して質感をキープするケアはマスト。髪にドライヤーをかけるときは必ず洗い流さないトリートメントをつける、ヘアクリームなどのスタイリング剤にオイルを混ぜて保湿ケアを同時に行うなど、工夫しているCAが多いですね。CAどうしの情報交換も欠かせません!
勤務が終了してシニョンをおろしたときには、髪にクセや結び目のあとがくっきりと残っているので、バナナクリップでポニーテール風にまとめたり、ハーフアップにしてバレッタで留めたり、髪についたクセを生かしたヘアスタイルにチェンジ! 毛先が広がりやすいので、コテで少し巻いてカーリーに仕上げることも。